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ABU7000のスプール改造
何をするのか
レイクトローリングで定番のABU7000に、18ポンドレッドコアラインを120yard巻けるようにできないかとの話がさっぺさんよりありました。
余ったスプールがいくつかあったので、ためしに削ってみました。
三個目でそこそこのものができるようになりました。
改造の方法
改造するスプールについて
ギア比4.1:1用のスプール#975151です。黒い普通の奴。7000i用ではありません。
#975151は、3種類あることを確認しています。
1.糸止めの突起があるもの
2.糸止めの溝があるもの
3.つるつる
このうち、つるつると糸止め突起付きを改造します。
つるつるタイプの改造
つるつるタイプは、糸を巻く部分の両端に、細い溝があります。このタイプは、3ピース構造となっており、スプール中央部はパイプになっています。細い溝は、パイプとツバ部品のつなぎ目です。
クリックのギアを外す
スプール左のクリックギアをはずします
5号PEラインなど強力な糸で輪を作り、ギアに引っ掛けます。
足でスプールを押さえて、糸にドライバーなどの棒をかけて真上に引っ張ります。
ほんとはギヤプーラーを使うと楽です。
スプールの分解
スプールは3ピースになっていますが、接着されているのでそのままでは分解できません。
どうせ削るので、ネジ部分を旋盤で削ってしまいます。
すると、このようになります。
反対側も同じようにネジ部を削って、センター部分を外します。右のブレーキ側のつばは外しませんし、外れません。
カラーの作成
つばの間を埋めるカラーをアルミ棒から作成します。シャフトの穴は6mmです。棒の両端面は直角に仕上げておきます。表面はあとで削るのでどうでもいいです。
長さはスプールによって2種類(20mmか25mm)あるので、実測して決めます。この長さの違いがあるので、カラー作成はこのタイミングになります。
接着
作ったカラーと外した左のつばをエポキシで接着します。
ゴムで押さえています。バイスは転がらないように置いているだけで挟んでいません。
センター削りだし
一晩置いたら、センターを削ります。7mmまで削ると120yard巻けます。
このあと、ハイスピード用に改造する場合は、右シャフトを削ります。
完成
リールに組み付けて完成。幅が間違っていないか、ハイスピード改造は上手くいったか確かめます。
幅が違っていた場合は、ヒートガンで加熱するとエポキシは取れます。
糸止め突起があるタイプ
糸止めの突起があるタイプは、糸を巻く部分がパイプになっていません。ツバとのつなぎ目はツバ側にあるみたいです。
改造手順
クリックギアは引っ張ると抜けます。
突起はニッパーで切断して、あとは所定の太さになるまで旋盤で削るだけです。シャフトの太さは6mmのハズなので、8mmくらいまでが良いと思います。
突起部分は、バイトの刃先を痛めないように注意して削り落します。最初にヤスリで落とす方が良いと思いますが、私は強引にバイトで落としてしまいました。面が出てしまえば特に硬い材質ではないので問題無く削れます。
ハイスピードシャフトへの改造
ノーマルスプールのシャフトの右側の太くなっている部分は、4.45mmになっています。
ここを、3.95mmまで削ればOKです。ただし、根元まで削らなければならないで、プラスチックのカバーの内側が削れるような工具が必要です。普通の左勝手バイトでは届きません。また、中繰りバイトだと芯が押せないので、細いシャフトをチャックしての加工は困難です。
私は、旋盤付属の超硬蝋付けバイトをグラインダーで削って、奥まで届くバイトを作成しました。
若干細くても問題無いようですが、ちょっとでも太いとギアがうまく噛まないので注意が必要です。
加工難易度としては、高い精度が求められる分、スプールより難しいです。
FirstUpload 09/11/10-09:55 : LastUpdate 10/05/20-11:17
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