LEDで照明を作るとき、一般的には、白色LEDを多灯にして光量を稼ぎますが、白色LEDは演色性が悪いといわれています。 そこで、演色性について調べてみました。 <光の三原色> 1. 人間は、赤・緑・青の波長の光を感じることができる(網膜の細胞が、赤・緑・青に反応する) 2. 光の3原色とは、人間の知覚に基づいている。物理現象ではなく、生理現象である。 3. 原色以外の色の認識は、3原色に対する個々の色覚細胞の反応の強さによって得られる <物体の色> 4. 一方、太陽光や白熱灯は、スペクトル分布が一様であり、3原色ではない(人が感知しない)黄色や紫の波長も含む 5. 物体の色は、物体の表面における光の反射・吸収における周波数依存の特性による。赤い波長をよく反射する物体は赤く見える 6. 物体の発色は、光の波長と物の性質に依存した物理現象である <色の認識> 7. 白い物体に黄色い波長の光を当てると、黄色く見える 8. 黄色い波長の光に対しては、赤と緑の色覚細胞が適度に反応するので、黄色く見える 9. 黄色い物体に白い光を当てると、黄色く見える 10. 黄色い物体が反射する黄色の波長の光に、赤と緑の色覚細胞が適度に反応するので、黄色く見える <白色LEDの演色性> 11. 青と黄色の光を混ぜると、赤・緑・青の色覚細胞が反応するので、白い光に見える 12. 白色LEDの光を赤い物体に当てたとき、赤い物体は赤い波長の光を強く反射するが、黄色や青の波長はあまり反射しない。そのため、物体は、白色LEDの光に含まれる青や黄色の波長の光をあまり反射せず暗く見える <演色性の高い照明とは> 13. 最も演色性の高い照明とは、物体が反射するすべての波長の光を含んだ照明である。 <3波長型照明の演色性とは> 14. 蛍光灯など、3波長型蛍光灯は、人間が認識する波長の光(3原色)を含んだ照明である。 15. 3波長型照明は、物体が強く反射する波長の光をあまり含んでいないかもしれない。 16. しかし、黄色く見える物体自体も黄色い波長を反射するだけでなく赤と緑も強く反射しているのかもしれない。 <照明の違いで認識できる色> 17. 3波長型照明で照明された物体の色は、その物体が反射する、赤・緑・青の成分の比率になる。 18. 全波長照明で照明された物体の色は、物体が反射するすべての波長の光を、赤・緑・青の色覚細胞が感知する強さの比率になる。 19. 3波長型照明で得られる色と、全波長照明によって得られる色は、色の混色の行われ方が異なっている。 20. 黄色の波長の光を選択的に反射するような物体は、太陽光下では黄色く見えるが、3波長型照明下ではグレーになる。 21. 白色LEDは、光の成分の問題から演色性は悪い(赤と緑が弱い) 22. 赤・緑・青のLEDを混色して白色光を得た場合でも、物の色の見え方は太陽光下とは異なるが、その世界で色の差異は得られる
FirstUpload 09/11/15-22:19 : LastUpdate 09/11/15-22:19
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